2023.05.25

・#新規事業

パッケージ開発のメリット・デメリットや選び方・スクラッチ開発との違いを解説

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パッケージ開発のメリット・デメリットや選び方・スクラッチ開発との違いを解説

目次

「パッケージ開発をしたいけれどどのように進めるかわからない」という方や、

「スクラッチ開発との違いを詳しく知りたい」という方は多いのではないでしょうか。

この記事では、パッケージ開発の進め方やメリット、スクラッチ開発との違いを解説していきます。

この記事を読むことで、パッケージ開発への理解を深めることができます。

パッケージ開発とは?

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パッケージ開発とは、あらかじめ設計された機能やサービスを組み合わせ、ユーザーが使用しやすい形にまとめる開発手法のことを指します。

パッケージ開発の特性は、以下の2点です。

用意された機能群

システム開発に必要な機能がパッケージ化されており、これらを選択し組み合わせることでシステムを作成します。

ユーザー指向

ユーザーが直感的に操作でき、またその業務に最適化されたシステムを提供することが目指されます。

これらの特性により、個別の開発時間を大幅に短縮でき、開発コストも抑えることが可能です。

また、パッケージ開発により一般的な業務プロセスをカバーすることができます。

しかし、例えば医療機関や製造業といった特定の業種での専門的な業務には、パッケージ開発によるシステムでは対応が難しい場合もあります。

そのため、導入前には十分な調査と評価が必要となります。

システムが業務要件を満たすか、また将来のビジネスの拡大や変更に対応できるのか、といった点を確認することが重要です。

パッケージ開発の一例として、ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)システムが挙げられます。

ERPシステムは、企業の基幹業務を一元管理するためのシステムで、人事・経理・販売・製造など、様々な業務領域の管理を一つのパッケージにまとめたものです。

このように、パッケージ開発はあらかじめ定義された機能群を使用し、ユーザーのニーズに応じた最適な組み合わせを選択することで、効率的かつ迅速にシステム開発を行うことが可能な手法です。

これにより、業務改善の速度を上げ、結果としてビジネスの競争力を向上させることができます。

パッケージ開発の方法

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パッケージ開発の方法は、以下の2つがあります。

  • 企業に開発を外注する
  • 自社の開発チームでカスタマイズする

企業に開発を外注する

パッケージ開発の進行において、外部の専門会社にパッケージのカスタマイズを外注する手法があります。

パッケージのカスタマイズを外注する利点として、まず考えられるのは技術力の確保です。

専門的な能力を持つエンジニアが所属する外部の会社は、新たな技術の導入や特定の課題への対応に長けています。

これにより、複雑な要件や困難な問題でも、適切に解決することが可能となります。

また、時間と人材の節約にも繋がります。

自社のリソースをその他の業務に割くことができるため、生産性の向上に寄与します。

しかし、その反面で注意すべき点もあります。

注意すべき点の一つ目が、コミュニケーションです。

自社のニーズを正確に理解し、それを具現化するためには、丁寧な打ち合わせと綿密な進行管理が求められます。

そして、注意すべき点の二つ目が、コストの問題です。

専門的な技術を持つエンジニアに対する報酬は、自社で行うよりも高額になる可能性があります。

そのため、予算の範囲内でどの程度のカスタマイズが可能か、しっかりと考慮することが重要となります。

自社の開発チームでカスタマイズする

パッケージ開発のもう一つの手法は、自社の開発チームでパッケージのカスタマイズを行う方法です。

この場合、自社の要望やニーズを直接反映させることが可能となります。

また、開発プロセスを自社でコントロールすることができるため、プロジェクトの進行状況や品質に対する直接的な影響力を持つことができます。

しかし、この方法には人材と時間のコストがかかります。

専門的な技術を持つエンジニアを自社に確保するためには、リソースと時間の両方が必要です。

また、新たな技術の学習や問題解決のための時間も必要となります。

パッケージ開発とスクラッチ開発の違い

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ソフトウェア作成の二つの開発手法として、パッケージ開発とスクラッチ開発があります。

それぞれが異なる特徴を持つため、ニーズに合わせて選択します。

パッケージ開発は、あらかじめ作られたソフトウェアパッケージをベースに、カスタマイズを加える方法です。

時間と費用を抑えて開発できるのが特徴です。

一方、スクラッチ開発は、一からソフトウェアを作り上げる手法です。

特定の要件に完全に適合するソフトウェアを作成できますが、時間とコストがかかるという欠点があります。

要件、期間、予算に基づき、適切な開発手法を選びましょう。

パッケージ開発はどんな企業に適している?

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パッケージ開発はどんな企業に適しているかは、以下の通りです。

  • 早くリリースしたい
  • 開発費用を抑えたい
  • 複雑・大規模な独自システムを構築する必要がない

早くリリースしたい

パッケージ開発は、市場投入までの時間を短縮するための効率的な手法です。

ソフトウェアパッケージは、基本的な機能やフレームワークが既に構築されているため、開発チームは特定のビジネス要件に対応したカスタマイズを行うことができます。

例えば、既製のeコマースソフトウェアを使用すれば、製品のリスト作成、ショッピングカートの管理、支払いゲートウェイの統合など、必要な基本機能はすでに揃っています。

そのため、特定のビジネス要件に合わせたブランディングやユーザインターフェースのカスタマイズに時間を費やすことができます。

開発費用を抑えたい

予算が限られている企業にとって、パッケージ開発はコスト効率の高い選択肢となります。

パッケージは、共通のビジネス要件に対応するための基本的な機能を提供します。

したがって、開発チームは全ての機能を一から作り上げる必要がなく、コストと時間を節約することができます。

加えて、パッケージソフトウェアの多くは、ライセンスベースで提供されているため、高額な初期投資を必要とせず、企業は固定の費用で予算を管理することができます。

複雑・大規模な独自システムを構築する必要がない

パッケージ開発は、特定の業界やビジネスに特化したソリューションが不要な企業に適しています。

複雑なビジネスロジックや独自のフレームワークを必要とせず、一般的なビジネスプロセスに対応するソフトウェアが求められる場合に最適です。

例えば、基本的な経理や人事管理、顧客リレーションシップ管理など、多くの企業が必要とする一般的な機能は、多くのソフトウェアパッケージに既に含まれています。

したがって、経理や人事管理など一般的な要件に対して新しいソフトウェアを一から開発するよりも、パッケージソフトウェアをカスタマイズする方が効率的であると言えます。

パッケージ開発のメリット

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パッケージ開発のメリットは、以下の通りです。

  • コストを抑えられる
  • 開発期間が短い

コストを抑えられる

コストを抑えられることは、パッケージ開発の最大のメリットです。

一からソフトウェアを作り上げるのと比べて、パッケージソフトウェアの導入は、開発費用を大幅に抑えることができます。

パッケージソフトウェアには、基本的な枠組みと機能が既に組み込まれているため、開発者はそれらを一から作成する必要がなく、時間とリソースを節約できます。

例えば、CRMシステムを導入する場合、顧客の情報管理、通信の追跡、販売予測など、基本的な機能はパッケージソフトウェアに既に含まれています。

よって、そのような機能を一から作り出すコストを削減できます。

また、多くのパッケージソフトウェアはライセンスモデルで提供され、企業は使用料を支払うだけで、独自にソフトウェアを開発するよりもはるかに低い初期投資でシステムを導入できます。

開発期間が短い

パッケージ開発のもう一つのメリットは、開発期間を短縮できることです。

開発プロセスが速いという特性は、特に市場の変化に迅速に対応する必要があるビジネスにとっては、非常に重要な要素となります。

パッケージソフトウェアの場合、既に開発とテストが行われ、問題のある箇所は修正されているため、製品はそのまま利用することができます。

さらに、必要なカスタマイズや調整は、企業の特定のニーズに合わせて行うことができます。

例として、会計ソフトウェアを考えてみましょう。

パッケージソフトウェアを使用する場合、既存のフレームワークに基づいて、財務報告、予算作成、資金管理などの機能が利用可能であり、迅速に実装できます。

また、パッケージソフトウェアは、企業が特定の業界規制や法規制に準拠するための機能も提供するため、追加の開発をする必要がなくなります。

パッケージ開発のデメリット

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パッケージ開発のデメリットは、以下の通りです。

  • 複雑なシステムの構築には適さない
  • システムに沿った業務フローに変える必要がある

複雑なシステムの構築には適さない

パッケージ開発には優れた点もありますが、複雑さが伴うシステムに対しては、その効用はやや限定的となります。

なぜなら、パッケージ開発は既製の機能を活用することが主軸となるため、カスタマイズしにくい場合があるからです。

例として、特異なビジネスモデルを有する企業や、特別な業務フローを必要とする業態では、パッケージソフトの既存の機能だけでは対応できないケースが出てきます。

このような場合、多大なカスタマイズ作業が必要となり、結果として開発期間の延長やコストの増加を招くことになります。

システムに沿った業務フローに変える必要がある

パッケージ開発を採用した場合、一般的な業務フローに対応するソフトウェアを選ぶことが多く、組織内の業務フローをそのソフトウェアに合わせる必要が出てきます。

なぜなら、パッケージソフトウェアが機能や使用方法を限定して設計されているからです。

例えば、特定の業種向けに作られた会計ソフトウェアを導入する場合、導入するソフトウェアの機能や業務フローに合わせて自社の業務フローを調整する必要があります。

使用できる機能が限定されていることは、パッケージソフトウェアの制約ともいえます。

パッケージソフトウェアは特定の業務フローに対応して設計されているため、自社の業務フローと一致しない場合には調整が必要となります。

これは、組織の業務改革に繋がる一方、業務変更に伴うコストや時間、そして人々の抵抗感といった課題も生じます。

スクラッチ開発のメリット

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スクラッチ開発のメリットは、以下の通りです。

  • 自由度の高い独自サービスを構築できる
  • サポートが終了するなどのリスクが無い

自由度の高い独自サービスを構築できる

スクラッチ開発のメリットの一つは、自社のニーズに完全に合わせたサービスを作り出せることです。

既製のパッケージ製品では、その機能により制約がある一方で、スクラッチ開発なら、自身のアイデアや要望に応じてシステムを設計することができます。

言い換えれば、企業が抱える問題や目指すビジョンに対して最適な解を提供するシステムを自在に創造することが可能となります。

たとえば、特定のニーズに対応するための新規サービスを提供したい場合、既存のパッケージ製品では対応が難しい場合があります。

パッケージ製品で対応が難しい場合、スクラッチ開発により企業は自社のサービスに完全にマッチした機能を開発できます。

サポートが終了するなどのリスクが無い

パッケージソフトウェアの一部は、製品ライフサイクルの終焉と共にサポートが終了するリスクを孕んでいます。

しかし、スクラッチ開発の場合、そのシステムは自社で開発・保守するため、サポートの終了といったリスクは生じません。

つまり、自社のシステムが突然使えなくなる、あるいは更新が止まりセキュリティリスクが高まるといった問題に対する心配がないということです。

また、システムの改修やアップデートも自社で行うため、自社のタイミングで自由に行うことができます。

スクラッチ開発のデメリット

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スクラッチ開発のデメリットは、以下の通りです。

  • 開発コストが高い
  • 開発期間が長い

開発コストが高い

スクラッチ開発の一番のデメリットは、開発にかかる費用が高額になる傾向にあることです。

既存のパッケージソフトウェアを活用する場合に比べて、一からシステムを作ることは、大きな資金と技術力を必要とします。

特殊な機能を追加する場合や、大規模なシステムを構築する場合は、それに伴う人件費や時間も大幅に増えるでしょう。

例えば、一般的なECサイトを立ち上げる場合を考えてみましょう。

パッケージ製品を利用すれば、初期費用として数十万から百万円程度でスタートできます。

しかし、スクラッチ開発ではパッケージ開発の数倍~数十倍の費用が掛かることもあります。

開発期間が長い

スクラッチ開発のもう一つのデメリットは、開発に時間がかかることです。

既製のソフトウェアパッケージはすぐに利用開始できるのに対し、スクラッチ開発ではプロジェクトの開始から実装、テスト、修正まで行い、利用開始に至ります。

スクラッチ開発では、ソフトウェアの開発だけでなく、要件定義、設計、テストなどの時間も必要です。

要件定義などの各工程はソフトウェアの品質を保証するために不可欠なプロセスですが、実行するためには長い時間が必要です。

たとえば、新しいECサイトの開発を考えた場合、パッケージ製品なら数日から数週間で立ち上げることが可能ですが、スクラッチ開発では数ヶ月から半年、大規模なものだと数年を要することもあります。

まとめ

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この記事では、パッケージ開発とスクラッチ開発の違い、それぞれのメリットとデメリット、どのような企業に適しているかについて詳しく解説しました。

パッケージ開発は、既製のソフトウェアを自社のニーズに合わせてカスタマイズする方法で、開発コストを抑えられると同時に、開発期間も短くすることができます。

しかし、複雑なシステムの構築には適していないというデメリットもあります。

一方、スクラッチ開発は、企業が完全に独自のシステムをゼロから作り上げる方法で、自由度が高く、サポートが終了するリスクがないというメリットがあります。

しかし、その反面で開発コストが高く、開発期間が長いというデメリットもあります。

企業は自社のニーズとリソースを考慮して、最適な開発方法を選ぶことが求められます。