2023.08.16

・#ノーコード

ノーコードとは?アプリ開発ツールの選び方・開発事例を解説

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ノーコードとは?アプリ開発ツールの選び方・開発事例を解説

目次

ノーコードとは?

ノーコード・ローコードの説明

ノーコードとは、アプリケーションを制作する際にプログラミングを使用せずに行う手法です。伝統的なコーディングに頼らず、技術的な知識がなくても誰でもアプリケーションを作成できる特徴があります。これは、アイディアを迅速に実現し、柔軟で効果的なビジネスソリューションを提供する手段として注目を浴びています。

プログラミングを行わずにアプリを開発すること

ノーコードの最大の魅力は、プログラミングの知識がない人でも、アプリケーションを開発できる点です。これにより、エンジニアリングの専門的なスキルがない企業の担当者や起業家も、自分たちのビジネスのためのアプリケーションを手軽に作成できます。たとえば、売上データの可視化やタスク管理など、多くの一般的なビジネスニーズに対応するアプリを簡単に開発することができます。

ノーコードを使用する際、開発者は専用のプラットフォームを活用します。このプラットフォームには、ドラッグアンドドロップ式のツールやビジュアルエディタが含まれ、使いやすいインターフェースを提供します。このようなツールを使用して、ボタン、フォーム、データベース接続などの要素を組み合わせてアプリケーションを構築します。

ノーコードで開発するには開発アプリが必須

ノーコードアプローチを採用するためには、専用のノーコード開発アプリが必要です。これらのアプリは、プログラミングの代わりにビジュアルな手法を提供し、ユーザーが直感的にアプリケーションの要素を配置して機能を構築できるよう支援します。さまざまなノーコードプラットフォームが市場に登場しており、それぞれ異なる機能や利点を提供しています。

ノーコードとローコードの違いについて

ノーコードとローコードは、近年のテクノロジートレンドです。ノーコードはプログラミング不要でアプリケーションを作成します。ビジュアルなインタフェースを使用し、直感的に操作が可能です。例えば、ウェブページの作成や簡易なデータ処理があります。

一方、ローコードは、基本的なプログラミングスキルを持つ人向けに設計されています。高度なカスタマイズや複雑なロジックが可能です。ノーコードの特徴的な例として、ウェブサイト構築が挙げられます。例えば、オンラインストアを作成する際、商品ページや注文フォームをノーコードで実現できます。

ローコードは、特定の業務要件に合わせてカスタムアプリケーションを開発する場合に適しています。例えば、顧客データベースに特定のイベントに対する自動通知機能を追加することができます。どちらのアプローチも、プログラミングスキルの有無に関わらず、アプリケーション開発をアクセス可能にしています。

ノーコードは簡便性が魅力ですが、一部の複雑な要件には適さない場合もあります。一方、ローコードは柔軟性が高い一方で、基本的なプログラミング知識が求められます。プロジェクトの性質や要求に応じて、最適なアプローチを選択することが重要です。

ノーコード開発でアプリを作るメリット

ノーコード開発を活用することには、いくつかの魅力的なメリットがあります。その中でも特に注目すべきポイントを見ていきましょう。

アプリ開発のコストを削減できる

従来のプログラミングに比べて、ノーコード開発は開発コストを大幅に削減することができます。プログラマーを雇う必要がなく、専門知識がない人でもアプリ開発に取り組むことが可能です。これにより、予算を抑えながら効果的なアプリを作成することができます。

開発から実装までを短い時間でできる

ノーコード開発ツールを利用することで、アプリの開発から実装までのスピードが大幅に向上します。プログラミングの手間を省くことができるため、アイデアを素早く形にすることができます。これにより、市場投入までの時間を短縮し、競争力を保つことができます。

プログラミングの知識がない人でも開発できる

ノーコード開発は、プログラミングの知識がない人でもアプリ開発に取り組むことができる画期的な手法です。専門的なスキルを持っていなくても、直感的な操作でアプリの要件を満たす機能を組み立てることができます。これにより、従来は遠く感じていたアプリ開発への参入障壁が低くなります。

無料で開発を始められる開発ツールが多い

ノーコード開発ツールは、無料で利用できるものが多く存在します。これにより、小規模なプロジェクトや個人の開発者でも手軽にアプリ開発を始めることができます。初期段階からコストを抑えて試行錯誤できるため、アイデアを形にしやすくなります。

直感的にイメージを形にできる

ノーコード開発ツールは、直感的な操作でアプリの要素を配置・編集することができます。ビジュアルなインターフェースを通じて、イメージやコンセプトをリアルタイムで形にすることができます。これにより、開発プロセスがより柔軟かつ創造的なものとなります。

ノーコード開発の利点は多岐にわたりますが、コスト削減や高速な開発スピード、プログラミング未経験者へのアプローチなどが特に注目されています。自身のプロジェクトに最適な開発手法を選択する際に、ノーコード開発の可能性を検討してみることは価値があるでしょう。

ノーコード開発でアプリを作るデメリット

ノーコード開発でアプリを作るデメリット1

ノーコード開発にもいくつかのデメリットが存在します。以下にそれらを見ていきましょう。

UI/UXの変更が難しい

ノーコード開発ツールを使用する場合、アプリのUIやUXをカスタマイズすることが難しいことがあります。既存のテンプレートや機能を使用するため、細かなデザイン変更やユーザーエクスペリエンスの調整が制限されることがあります。

開発アプリごとに向き不向きがある

ノーコード開発ツールは、どのアプリにも適しているわけではありません。特定の要件や機能に合わせて設計されたアプリには向いていますが、複雑な処理や特殊な機能を必要とする場合には制約が生じることがあります。

大規模で複雑な開発には向いていない

ノーコード開発は小規模なプロジェクトやシンプルなアプリに適していますが、大規模で複雑な開発には向いていないことがあります。複数のシステムやデータベースと連携するようなプロジェクトでは、ノーコードの制約がボトルネックとなることがあります。

プログラミングに比べると自由度は低い

ノーコード開発は、プログラミングに比べて柔軟性や自由度が低い場合があります。特定のツールやプラットフォームの提供する機能や構造に依存するため、独自の機能や複雑なロジックの実装が難しいことがあります。

運用や管理がプラットフォームに依存している

ノーコード開発で作成したアプリの運用や管理は、使用しているプラットフォームに依存することが多いです。プラットフォームの変更やアップデートに合わせて運用環境を調整する必要があり、これにより制約を受けることがあります。

ノーコード開発のデメリットを理解し、プロジェクトの要件や目標に応じて適切な開発手法を選択することが重要です。デメリットを克服するための工夫や適切なカスタマイズも検討することで、ノーコード開発の効果的な活用が可能となるでしょう。

ノーコード開発アプリを選ぶときのポイント6選

ノーコード開発ツールを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。以下に、アプリ選びの際にチェックすべきポイントをご紹介します。

開発ツールが日本語に対応しているか

ノーコード開発ツールのインターフェースやドキュメントが日本語に対応しているかどうかを確認しましょう。日本語での操作や情報収集がスムーズに行えるかが、効率的な開発を実現するために重要です。

アプリの利用料金が分かりやすいか

ノーコード開発ツールの利用料金体系が分かりやすいかどうかを確認しましょう。月額料金や追加オプションなどが明確に示されているか、予算内でアプリ開発を進めるためにも重要なポイントです。

サポート体制が整っているか

ノーコード開発ツールの提供するサポート体制が充実しているかを確認しましょう。トラブルや疑問点が生じた際に、迅速かつ適切な対応が受けられるかが、円滑な開発をサポートする大切な要素です。

アプリを開発する担当者のスキルに合っているか

ノーコード開発ツールを使用する担当者のスキルや経験に合わせて選ぶことが重要です。ツールの難易度や機能の使いやすさが、アプリ開発の効率性や品質に影響を与えることがあります。

アプリを開発する目的に適しているか

ノーコード開発ツールが提供する機能や特性が、アプリを開発する目的に適しているかを検討しましょう。必要な機能やカスタマイズが可能かどうかを確認することで、目的に合ったアプリ開発が可能となります。

ユーザーのログインに対する負担を減らせるか

アプリにユーザーログインが必要な場合、ノーコード開発ツールが提供する認証・ログイン機能がユーザーにとってスムーズかどうかを考慮しましょう。ユーザーエクスペリエンスを向上させるためにも、ログインプロセスの負担を最小限に抑えることが重要です。

これらのポイントを考慮しながら、ノーコード開発ツールを選ぶことで、効果的で満足度の高いアプリ開発が実現できるでしょう。

ノーコード開発におすすめなアプリ20選

ノーコードツールのポジショニングマップ

ノーコード開発を始める際に役立つ、おすすめのアプリを20個ご紹介します。これらのアプリは、プログラミングの知識がなくても、手軽にアプリ開発を始めることができる優れたツールです。

Power Apps

Microsoftが提供する「Power Apps」は、ビジュアルなインターフェースでアプリを作成できる強力なツールです。データベースとの連携やカスタム機能の追加が簡単に行えます。

Glide

「Glide」は、Google Sheetsをベースにしたノーコード開発プラットフォームです。スプレッドシートにデータを入力するだけで、アプリを作成できる便利なツールです。

Airtable

データベースとスプレッドシートを組み合わせたような「Airtable」は、データの整理や可視化を簡単に行えるアプリです。カスタマイズ性が高く、多様な用途に活用できます。

Honeycode

Amazon Web Services(AWS)が提供する「Honeycode」は、スプレッドシートを基にしたカスタムアプリを作成できるツールです。ビジュアルなUIでアプリをデザインできます。

Wix ADI

「Wix ADI」は、ウェブサイトやアプリの作成に特化したノーコードツールです。AIが自動的にデザインや機能を提案し、簡単に魅力的なアプリを作成できます。

Adalo

「Adalo」は、カスタムアプリの作成を支援するプラットフォームです。ビジュアルなインターフェースでアプリのデザインとロジックを構築できます。

Platio

「Platio」は、ノーコード開発のための統合プラットフォームです。ビジュアルなデザインと豊富な機能を組み合わせて、独自のアプリを作成できます。

Bubble

「Bubble」は、ウェブアプリケーションの開発を可能にするツールです。ドラッグ&ドロップで要素を配置し、データベースとの連携も簡単に行えます。

Thunkable

「Thunkable」は、モバイルアプリをビジュアルにデザインするためのプラットフォームです。iOSやAndroid向けのアプリを簡単に制作できます。

AppSheet

Googleが提供する「AppSheet」は、スプレッドシートをベースにしたアプリ開発プラットフォームです。データ入力や処理を簡単にアプリ化できます。

これらのノーコード開発ツールを活用することで、プログラミングの知識がない方でも独自のアプリを作成できます。自身のアイデアを形にするために、最適なツールを選んでみてください。

BASE

「BASE」は、シンプルなインターフェースと豊富なカスタマイズ機能を備えたノーコードプラットフォームです。データベースを使ったアプリやウェブサイトを効率的に開発できます。

STUDIO

「STUDIO」は、ビジュアルなUIデザインと自動化ツールを提供するアプリ開発プラットフォームです。アプリの制作と運用をシームレスに行えます。

Zapier

「Zapier」は、異なるアプリやツールを連携させる自動化プラットフォームです。簡単なルール設定で、様々な作業を効率化できます。

Amazon Honeycode

「Amazon Honeycode」は、AWSを基盤にしたスプレッドシートを使ったアプリ開発ツールです。ビジュアルなプログラミングでカスタムアプリを作成できます。

Yappli

「Yappli」は、モバイルアプリの作成を支援するプラットフォームです。ユーザー体験に優れたアプリを手軽に開発できます。

Scapic

「Scapic」は、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)コンテンツをノーコードで作成できるプラットフォームです。ビジュアルなインターフェースで没入型の体験を実現できます。

Webflow

「Webflow」は、ウェブサイトのデザインから開発までをノーコードで行えるツールです。美しいデザインと機能性を兼ね備えたウェブサイトを簡単に制作できます。

Voiceflow

「Voiceflow」は、音声アシスタント向けのアプリをノーコードで作成できるプラットフォームです。音声ユーザーインターフェースを構築することが可能です。

Shopify

「Shopify」は、ノーコードでオンラインショップを構築できるプラットフォームです。商品の追加や支払い処理などを簡単に行えるため、ECサイトの運営がスムーズに行えます。

Octoparse

「Octoparse」は、ウェブスクレイピングをノーコードで実行できるツールです。ウェブ上の情報を収集・分析する際に役立ちます。

これらのアプリを活用することで、ノーコード開発によるアプリ制作がより手軽になります。プログラミングのスキルがない方でも、自身のアイデアを形にするための道が広がります。

ノーコードで開発されたアプリの事例5選

ノーコード開発は、多様な分野で革新的なアプリが生み出される一因となっています。以下に、ノーコードを使用して開発されたアプリの事例を5つご紹介します。

企業と学生をつなぐマッチングアプリ:SPOTTO

「SPOTTO」は、企業と学生を効率的にマッチングするためのアプリです。ノーコードで開発されたため、スピーディな実装と柔軟なカスタマイズが可能です。

明治大学の状況を共有できるアプリ:Mei-Mei

「Mei-Mei」は、明治大学の学生たちがキャンパス内の情報やイベントを共有するためのアプリです。ノーコードで制作されたため、ユーザーフレンドリーなUIとシンプルなデータベース管理が実現されています。

結婚式を準備するためのアプリ:ブラリノ

「ブラリノ」は、結婚式の準備をサポートするアプリです。ノーコードによって開発され、ウェディングプランの管理やゲストリストの追跡などが簡単に行えます。

1日1本のドリンクが無料で飲める:Nomuca

「Nomuca」は、1日1本のドリンクを無料で提供するアプリです。ノーコードで制作されたため、ユーザー登録からドリンクの注文までのプロセスがスムーズに実現されています。

言語学習eラーニングサービス:Beelango

「Beelango」は、ノーコードで開発された言語学習のeラーニングサービスです。ユーザーが言語を学ぶためのカスタマイズ可能なコンテンツを提供し、効果的な学習をサポートします。

これらの事例は、ノーコード開発が多様なアプリの実現に貢献していることを示しています。ノーコードの手法は、アイデアを現実にするための有力な道として、ますます注目されています。

ノーコード開発の始め方と学習方法5選

ノーコード開発を始めるためのステップと学習方法を紹介します。ノーコードでアプリやウェブサイトを作成する際の効果的なアプローチをご覧ください。

ノーコード開発者に向けたコンテンツやサービスを利用する

ノーコード開発に特化したコンテンツやオンラインサービスを活用することで、基本的な知識やノウハウを得ることができます。ウェブサイトやコミュニティで提供される情報を参考にすることで、スムーズなスタートが可能です。

ノーコード開発アプリに触れて操作に慣れる

ノーコード開発アプリを実際に操作してみることで、そのインターフェースや機能に慣れることが重要です。試しに簡単なプロジェクトを作成してみることで、ノーコードの基本的な使い方を体験できます。

記事・ブログや動画を利用する

ノーコード開発に関する記事やブログ、動画コンテンツを閲覧することで、専門家や実際の開発者の経験を学ぶことができます。他の人のアイデアやノウハウを参考にすることで、自身のスキルを向上させることができます。

オンラインなどで誰かに質問できる環境を作る

ノーコード開発の学習過程で質問が生じることはよくあります。オンラインのフォーラムやコミュニティに参加し、他の開発者や専門家に質問する環境を整えることで、スムーズな学習が可能です。

ノーコードアプリが用意しているテンプレートを利用する

ノーコードアプリは、さまざまなテンプレートを提供しています。これらのテンプレートを使用することで、基本的なデザインや機能を理解し、カスタマイズの方法を学ぶことができます。

これらの学習方法を組み合わせて活用することで、ノーコード開発をスタートさせるための効果的な手段となります。自身のスキルや目標に合わせて、最適な方法を選んでみてください。

ノーコードでアプリを開発することが社会にどう影響するか?

ノーコード開発が社会にもたらす影響について考えてみましょう。以下にいくつかの観点からその影響を見ていきます。

DXを推進したい企業の課題解決に役立つ

ノーコード開発は、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める際に有効です。従来、プログラミングスキルを持たない人々はアプリ開発に遠慮していましたが、ノーコード開発によって誰もが簡単にアプリを開発できるようになり、業務プロセスの最適化や課題解決に貢献しています。

新型コロナウイルスがノーコード開発を後押ししている

新型コロナウイルスの影響により、リモートワークやデジタル化の重要性が増しました。ノーコード開発は、リモート環境下でのアプリ開発を支援し、遠隔コラボレーションやデジタルサービスの展開を迅速化する手段として活用されています。

ノーコード開発やローコード開発の市場規模は大きくなっている

ノーコード開発やローコード開発は、その使いやすさと効率性から急速に市場を拡大しています。多くの企業や個人がアプリを開発し、アイデアを形にするための手段として注目されており、市場の成長が予測されています。

スタートアップやベンチャーと相性がよい

ノーコード開発は、資金や開発リソースに限られるスタートアップやベンチャー企業にとって魅力的です。開発スピードを上げることができ、限られたリソースで効果的なアプリを作成できるため、新興企業のアイデア実現を支援しています。

ノーコード開発が社会にもたらす影響は多岐にわたり、デジタル化の推進やイノベーションの加速を支えています。今後もその進化と影響が注目されることでしょう。

まとめ

ノーコード開発についての記事では、プログラミング不要でアプリを制作できる方法が紹介されています。ノーコードとローコードの違い、ノーコード開発のメリットとデメリット、開発アプリ選びのポイント、おすすめのアプリ20選、そして事例や学習方法についても触れられています。ノーコード開発はDX推進や新型コロナの影響により急速に広まり、市場規模が拡大しています。これはスタートアップやベンチャーにとっても有利であり、企業のDX課題の解決や新しいアプリの開発に貢献しています。ノーコードの影響は多岐にわたり、新たなデジタル時代を支える力となっています。